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2007-12-18

NHKスペシャル「取り戻せるか年金記録」

夜にNHKスペシャル「取り戻せるか年金記録」を見た。どこまで突っ込んだ内容の放送になるかなと、あまり期待せずに見た。取材していたのは、地方の社会保険事務所と中央の社会保険庁で年金記録がどう扱われてきたのかという点にしぼったものだったので、あまり深い分析を期待するほうがムリという程度の番組であった。
それに桝添厚生労働大臣が出る出ると番組冒頭から言っておきながら、出たのは番組最後のほんの数分。インタビューの内容も、ただ「がんばります」というだけで、具体性もなければ厚生労働省の責任にも言及しなかった。

にもかかわらず、その程度の内容であっても、年金記録の方法の実に驚くべきずさんな実態が暴かれた。

コンピューターに年金記録を入力する際の名前の読み違い。手書き台帳の「槇田(まきた)」の文字を「植田(うえだ)」と読んでしまったなどのミスが 番組で紹介されて いた。そうしたてきと〜な作業の結果、本来もらえるはずの年金がもらえない被害者がいるだけでなく、自分が会社に勤めていなかった期間の年金を誤っても らっている人が存在することも明らかになった。東京の社会保険庁のキーパンチャーの単純な入力ミスが、長年放置されていたことも元職員の証言で浮き彫りに なった。年金番号の桁数がすでに不足してきたある時期に、地方は自事務所を表す親番号部分を適当に変え、それを中央のキーパンチャーは知らずに、前の親番 号を機械の上で固定して打っていたなど、目をおおいたくなるような実態が暴かれた。しかもどの関係者に聞いても、「知らなかった」「そういうものだと思っ ていた」などのくり返しで、どこに責任の所在があるのかもわからない。

なかでも一番驚いたのは、地方の社会保険事務所が東京の社会保険庁に年金記録を送って、中央で記録のバックアップをとる際、年金番号だけ送って、対 象者の名前や年齢、勤め先や勤務年数などの記録を送っていなかったということだ。これでは社会保険庁は、そもそも最初から記録の整合性のチェックをやる気 はまったく無かったということになる。普通のしっかりした一般企業で、例えば商品番号だけ送って、注文主の名前や注文個数を送らないなんてことはありえな いので、年金の支給が個人個人のレベルでは将来の話だからと言って、いかに適当な処理をしてきたかということだ。本当にこれは信じられなくて、テレビの前 で「え〜!!!」と叫んでぶっとんでしまった。

先週、約5000万件の持ち主不明の年金記録のうち945万件が、最 後まで誰のものか照合できない可能性が明らかになるというニュースが流れた。政治家の公約違反が問題になっているが、もともとこんな照合作業など何もない 記録方法をとっていたのだから、国民に公約などできなかったはずである。まるわかりなウソはいいかげんにやめろと言いたい。

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