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2008-04-20

「一般財源化反対」のステッカーを貼ったトラックが...(1)

職場からの帰宅、夕暮れの街、中央大通を森ノ宮に向かう。
ふと見ると、後ろにこんなステッカーを貼った大きなトラックが....。

私達は道路特定財源の一般財源化に反対します!

「あー、そうなんだ。業種によっては反対なんだよなー。」 仕事で疲れた僕のねぼけ頭に何かびみょーな感触が...。

俺たち一般国民の関心は、つい年金や医療費の問題にいきがち。そりゃそうだ、身近な生活費の問題だもの。そんな時、四〜五兆円とも言われる税収が特定のしばりをとかれて医療や福祉に使えると聞けば、つい単純に賛成するのが人情。

しかし、この道路特定財源の一般財源化問題は案外賛否両論。「一般財源化反対」のステッカーを貼ったトラックはその象徴のように見える。

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一般財源化反対運動の複雑さ

運輸関係者によるこの一般財源化反対運動は、私の知る範囲では、すでに2006年頃から始まっている。郵便局と対決姿勢をとるあの有名な某宅配業者も、その頃から反対を表明してきた。

またJAFなど自動車関連21団体も、同じ頃から反対署名をやっている。

道路特定財源を一般財源化して別の予算に使おうという発想はかなり前からあるらしい。現在の日本は道路整備が進み、高速道路建設なども一定の飽和状態。一方日本の一般会 計は、もはや国債発行で借金まみれ。そんな中でダブつきだしたこの「道路特定財源」は、福祉・教育・医療という国民生活直結の財源に限らず、財源不足で困っている全ての省庁にとってもうまい話なのだろう。

道路関連の公共事業に既得権益を持つ議員や官僚は当然悲鳴を上げる。「道路利用者 から徴収した税金を道路以外のことに利用するのはおかしい!」「道路整備はまだまだ金がかかるのに!」「すでに着工している工事を中止しろというのか!」などなど。道路特定財源が今まで、道路族議員やゼネコンなどにとっておいしい収益源であったことは、TVなどでもさんざん言われてきた。しかも官僚の実に意味不明な無駄使いの温床であったのだから、国民の彼らを見る目は厳しい。

ある種のわかりやすーい「民主的視点」で反対派を批判するサイトも多い。しかし実際はどうだろう。運輸系の中小業者、道路関連整備が後回しにされてきた力の弱い自治体とそこの住民などにも、一般財源 化に反対している人達がいる。そうした市井の人達を、道路族と同列に置いて非難するわけにはいかないのではないか。

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日経BPは早くから世論調査をやっている。

一般財源化反対派の理由は主として、一般財源化するなら暫定税率を下げるべきだというもの。今まで自動車利用者という特定の層が過剰な税 金を負担してきた。財源を他へ流用するほど余剰が出ているなら、まず税率を下げるべきという論。これはこれで納得できる。ほとんどの人が自動車利用者になり、何らかの形で道路関連の税金を払わされているだけに、これは「特定の層」のためだけの利益優先論とも言い難い。現にガソリン税等の暫定税率廃止問題は、そこにからんで注目された。

また一般財源化によって、利権に巣食う連中に一定のしばりをかけられるとしても、一方では少ない予算のなかでやりくりして、本当に必要な道路整備をやっている地方自治体のもとでは、一般財源化が実際に住民の不利益につながる場合も十分あり得る。

つまり「道路族批判」のような視点をいったん離れて別の見方をすれば、一般財源化問題は国民どうしの間にかなり複雑な利害関係を持った問題ではないか。だとすればこの問題は、既存政党にとって一般国民からの支持を、それも互いに利害関係の異なる諸団体やその関係者からの支持を集められるかどうかの、試金石ではないかと思えてくる。

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「一般財源化」にはもう一つの問題がある。もともと使い道をしぼるための「特定」財源なのだ。一般財源化することで、もっと大きな税源の中に投げ込むことになる。それは使途の見えない丼勘定の税金管理を新たにつくり出すことにつながりかねない。

このあたりの問題を新党日本の田中康夫が、実際にかつて一般財源化された「学校図書購入費」という身近な例を使って説明してくれている。(この人の喋り方を聞いているとどうも疲れるのだが(-_-;)....今回はがまんしたぞ)

道路族と言うけれど「族」の付く人々は他にもたくさん居る。そもそもなぜ自民党の中から一般財源化が提案されてきたのだろう。道路関係でない省庁が一財化に賛成するのはなぜなのか。
いったん一般財源化したら、「特定」であった頃よりさらに内部の運用が見えにくくなる。歯止めの効かない使途不明金を生み出すかもというのも一つの正論だ。国民の立場を標榜する特定の野党が、福祉・医療・教育に財源をまわせと主張しても、別のところに税が流れていく可能性は大いにあるわけだ。コントロールが効かなくなったその時になって、一財化に反対または保留の姿勢をしておきゃよかったと言っても、時すでに遅し....。


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コメント

初めましてm(__)m
JAFのHPからフラフラと辿り着きました。
私も毎日、中央大通りを通るのですが、まだ見たことないです。
トラックやタクシードライバーには深刻な問題ですよね。

ブログ、とても読みやすくて核心を突いておられて色々読ませていただきました。
ちょうど、私もブログで道路特定財源のことについて書いていたのですが、
ブログを引用させていただきました。了承も得ず申し訳ございません。
もし、不快に思われたり、削除した方がよろしければご連絡くださいませ。
メールを送らせていただこうと思ったのですが、手段がわからず、コメントさせていただきました。

またお邪魔します♪

はじめまして。
自分では「読みやすい」と思ってなかったので、恐縮です。
リンク等は自由にはって下さい。コメント欄での反対意見や疑問もOK。

ニュースなどでは「ガソリン税問題」と「一般財源化」が、ごっちゃに語られてるようで気になります。「暫定税率」と言っても、ガソリン以外にいろいろ種類があるようですね。

一般化と特定化、どっちにしろ政治家は自分達の損得を優先するでしょう。今日からのガソリン税率復帰を「国民の生活財源確保のため」などという政府の言い方に、どこかしら「詭弁・ウラ」を感じませんか?
この問題、知らないうちに高い税金払わされてるドライバーのみなさんにも、ぜひ議論してほしいです。

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