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2008-10-19

大阪市の裏金問題 再発防止誓約書106人拒否 

今日の産経に載っていたこのニュース。正直民間との感覚の違いに、ただただ驚く。

106人つったら一部でもないが、市民に誠実な感覚の職員もたくさん居るだろうから、「一部の」ということにしておこう。その一部職員に問題視されている「誓約書」の内容だが、

『今後一切の不適正資金の取扱を行わない』と誓うとともに、『2度とこのような事態に手を染め市民の信頼をそこなうことのないよう公正な職務の執行にあたる』と、個人名を記入して約束する

というもの。読んでも何か当り前の内容に思える。誓約書を書いた職員が即、裏金作りに関わったと受け取られるとか、そんな子供じみたこと市民は誰も思うわけないでしょうに...。

正直、民間であれば、入社の際「会社に損害を与えるような行為をしないことを誓い...云々」といった誓約書を書かされる企業も多いと思う。誓約書を書か なくとも、社内規則にそういう文面のない企業もありえない。いやほんと、あり得ないよ。読んだこともない社員規則で後で問題視されるぐらいなら、あらかじめ誓約書を書くことで、社員 が求められるものや会社との信頼関係を作る要件を明確化されるほうがマシ。そういう見方は企業側の視点であって、職員の気持ちが分かってないヨ的な、ありがちな反論もばかげている。

もちろん問題のある企業が、自社の問題を隠蔽するために「社員が会社に損害を与えないこと」といった規定を悪利用するケースもありうることは百も承知。そ れでも、例えば食品偽装問題とか、その企業の問題が発覚した場合、今の日本社会では、社員が企業に協力する旨の誓約書を書いたことが、その社員に不利にな るといった話も考えにくい。

ましてやこの大阪市の話では、そういう意味の誓約書ではない。市の財政に(もちろん)関係する問題を、「市の経営に損害を与えるな」と言っているのですら なくて、「市民の信頼を損なわない」という、ごくごく当り前のことを誓えと言っているにすぎない。それが、誓約書を書く行為自体が「罪を認めさせられてい る」ように感じるというのだから、お話にもならないと思うがどうだろうか。例えば『2度と手を染めない』という表現が嫌なら、受け入れやすい表現に変えればいい。それでも拒否するなら、いっそう問題。要は、これだけ裏金問題が出 てきて、大阪に限らず、国民の公務員への信頼が崩れている中で、問題解決に建設的な姿勢が示せないということが問題。自分が裏金隠しに関わったかどうかが 問題ではないということ。裏金隠しに関与してないのに誓約書を書くなんてヤダというなら、かなりこの職員たちは、自分の仕事に個人主義的な関心しか持っていないと思う。

つーか、そんなふうにいちいち説明せにゃならんことでしょうか?

もちろんこの意見は、ニュースの内容が表面的に流されていて、実際は違った話だったというような可能性がないという前提で喋っているわけで、そこは冷静に見る必要はある(例えば世論誘導みたいなこと)。

ただ、このニュースが事実という前提で続けると、誓約書拒否の姿勢は、「文面を受け入れやすいものに変えたら書きます」でもなく、「もちろん書きますけど、文面の表現をもちっと考えてネ、市長さん」でもなく、ただの「拒否」。反対理由の含意が、「市民の信頼を損なわない」ことが誓えないとかいうのだった ら、税金を払っている市民なら普通「そんな職員に仕事されても困る」と受け取るだろう。

こういうことを書いただけで、右翼的とか受け取る人達が居るのでバカバカしいのだが、誓約書を拒否する職員たちの考え方には、ただ日の丸、君が代というだけで「押しつけだ!」という反応をする人達や、教員の勤務 評定を、ただやみくもに「反動勢力の策動」と受け取るような、かつての運動によく似たある種の短絡的左翼の感覚を感じる。最近では、府の橋本知事に朝礼で噛みついた、例の(中核の?)女性によく似た発想じゃないだろうか。

そう言われるのが誤解であるというなら、実際はどんな 人達が誓約書を拒否しているのか、実態が知りたいというものだ。それって別に意地悪でもなんでもなく、普通の市民の関心というものだと思うけどネ。


以下ニュースの引用。

  裏金問題の再発防止に向け、大阪市の平松邦夫市長が公金を扱う部門の全職員を対象に誓約書の提出を求めたが、106人が提出せず、市が再び大量処分 を検討していることが17日、分かった。市総務局は「最高内部統制責任者である市長が、職務命令として提出を求めており、拒否することは職務命令違反にあ たる」としている。

 市は、一連の裏金問題で、調査期限を過ぎても相次いで新たに裏金の存在が発覚したことを受け、業務として公金を扱う部 門の全職員約2万6000人を対象に、9月末までに再発防止に向けた誓約書の提出を求めた。誓約書は『今後一切の不適正資金の取扱を行わない』と誓うとと もに、『2度とこのような事態に手を染め市民の信頼をそこなうことのないよう公正な職務の執行にあたる』と、個人名を記入して約束する内容になっている。

 ところが、特に後段の『2度と手を染めない』というくだりについて、職員から「個人として裏金にかかわったことがないのに、無理やり、罪を認めさせられているようにしか読めない」などといった疑問の声が相次いだ。

 市側は「組織として裏金問題が起きたことに対する謝罪と、再発防止に向けた決意表明」と説明したが、職員106人が誓約書の提出を拒否。市総務局は「職務命令違反で全市的に処分の対象として検討する」としている。

 平松市長は「罪は問うけど、一緒に大阪の再生に取り組みませんかということに、答えてくれなかった職員がいるということは、自分自身の指導力のなさとともに、大阪市の組織の大きさを知らなかったと反省している」と述べた。

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