« 若者の車離れと、まだ多過ぎる自動車がっこw | トップページ | 連合会長、高木剛氏の「正論」寄稿文について »

2009-02-04

老人と非正規から取れるものはとっている

去年の年末の派遣切りはまだ始まりで、春までに大量の非正規労働者の解雇があるとか、いよいよ正社員もあぶないとか、大問題が飛び交っているが、政治家から会社員まで熱い議論がある中で、忘れるといけないのでメモっておこう。

平成18年以降に、住民税をめぐる小さな税制改変が(ほとんど知らないうちに)実行された。一つは高齢者の個人住民税非課税措置の廃止であり、もう一つはフリーターなどの短期就労者に対する個人住民税の強化であった。

まず、年齢が65歳以上の人で、前年の合計所得金額が125万円以下の少額所得者には個人住民税非課税措置が認められていたが、現在廃止されている。

次に、平成17年度の税制改正によって、いわゆるフリーターなどの年度内に離職する可能性のある短期就労者に対する課税が強化された。それまでは、 市町村が所得にかける住民税は、前年1月1日現在で給与支払いを受けている人が対象であった。これは会社員なら皆、体験的に知っていること。前年内就労で、翌年1月1日現在で離職し、給与支払いを受け ていなければ非課税となっていたわけだ。

平成18年1月1日以後は、企業などを退職した人について企業側に、退職した年の翌年1月31日までに、退職者の退職時の住所所在地の市町村長に、給 与支払報告書を提出することが義務付けられた。総務省の指示により、1月1日時点で支払いの実体の無い場合でも「給与支払い報告書」を作成するよう企業に 求める形になったという。一応退職した年の年間給与が30万円以下の場合は提出不要とされているが、そんな年収の人はごく短期のパートだけだろうから、ほとんどの短期就労者がこ の税制の対象となったはずだ。

平成18年は、年金問題や非正規雇用など、今起きている問題がかなり目につき始めた年だった。この税制改変で「フリーターに住民課税」という記事の見出しが新聞に おどったのは、2004年(平成16年)の秋頃だったが、同じ年に第二次小泉内閣のもとでの労働者派遣法改正によって製造業の派遣が解禁されている。

行政側は、2004年頃から近く製造業の派遣労働などの非正規雇用が増えることを見越して、取れる者は取ることをしっかり制度化してきたことになる。

一方、今現在の老人は、いろんな複合的手段で年金などからむしり取られていることになる。2000年から実施された介護保険では、65才以上の第1号被保険者の保険料は、平均4090円(平成18年~20年度の平均)。その後前述の高齢者個人住民税非課税措置の廃止があり、2008年4月1日からは、御存じ75才以上の後期高齢者医療制度が施行されたので、さらに個人適用額が年金から天引きされている。後期高齢者医療制度の保険料だけで、人によっては1万数千円にもなる。

一人ひとりの金額は小さくとも、かき集めればかなりの税収。また現実に取られる側に立ってみれば、10数万とかで暮らす人達にとっては大きな金額。行政は、貧しい人々からまだむしり取るのかという段階でも、まだむしり取る。むしり取ることへの知恵は必死で制度化するが、むしり取られた人たちがそれ以上落ちないための施策は考えない。この数年間で積み重ねられた小さな税制改変で、貧しい人達から膨大な金がむしり取られ、地方自治体や国に還流していっている。

« 若者の車離れと、まだ多過ぎる自動車がっこw | トップページ | 連合会長、高木剛氏の「正論」寄稿文について »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/120253/43948100

この記事へのトラックバック一覧です: 老人と非正規から取れるものはとっている:

« 若者の車離れと、まだ多過ぎる自動車がっこw | トップページ | 連合会長、高木剛氏の「正論」寄稿文について »

aBowman

別荘はこちら

  • Marbles2
    音楽、美術、映画、本など趣味的なページはここに移転しました。考えるのが面倒だったので、タイトルは単に2です。

ウェブページ

2018年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

mail

  • 82pkdick@gmail.com

最近のトラックバック

無料ブログはココログ