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2009-05-29

「幸福の科学」が政党を作ったらしい

すでに各所で報道されているが、「幸福の科学」が政党を建てた。

今日最初に知ったのは、オウム事件の時に洗脳研究で有名になったドクター苫米地のブログである(ドクター苫米地ブログ「幸福の科学の新党が朝日新聞に広告をだした」)。朝は忙しくて新聞を読むヒマがない。そんな広告を出すなんて朝日はなんて新聞だ、金出せば何でも載るのは仕方がないか、などと思いながら家に帰って産経新聞を開けてみたら、何のことはない、同じ広告がでかでかと載っていた。

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おそらく大手新聞ほとんどに大々的にしかけたのだろう。以下サンケイスポーツからの転載。

宗教法人「幸福の科学」(大川隆法総裁)を支持母体とする政治団体「幸福実現党」(饗庭直道党首)は27日、次期衆院 選の第1次候補17人(選挙区9人、比例代表8人)を発表。「金田一少年の事件簿」などで知られる漫画家さとうふみやさん(43)、元ザ・ブルーハーツの 河口純之助さん(48)らの“参戦”を明らかにした。

 さとうさんが出馬する福岡8区は麻生太郎首相(68)の選挙区で、「漫画好き」Vs「漫画家」のバトルが実現。この日は“顔見せ”はなかったが、当選した場合は登場するという。

 河口さんは東京比例ブロック。この日、自らが作詞作曲した楽曲「未来ビジョン」を披露し「幸福実現党で素晴らしい日本の未来ビジョンを描きだしていきましょう」とアピールした。

 日テレ「ニュースプラス1」にも出演経験がある元キャスター、田中順子さん(47)も東京比例ブロックで出馬するなど、同党は全300選挙区と全11比例代表ブロックに候補者を擁立する方針。

けっこう有名人の名前もあがっている。かつてのオウムのような奇怪な匂いはしないので、小規模なスタートであっても大きくズッコケもせず、おそらく数人は通るのではないか。いずれは公明党にとってのライバルになるのかもしれない。

「幸福の科学」系タレントや有名人はすでにけっこう居るらしい。かつて騒がれた時代に名前の出た女優の小川知子や作家の影山民夫(故人)はよく知られているが、他にもウワサ程度に知っている名前を上げると、

上記のニュースでもあがっている河口純之助(ブルーハーツ)、さとうふみや・佐藤文子(漫画家・金田一少年の事件簿)、原田真二(ミュージシャン)、他には菊池としを(漫画家)、ル・クプル、そしてなんと山下達郎と竹内まりやまで!(本当か?)

「幸福の科学」と言えば、07年夏の参院選で丸川珠代が当選した際に、かなり後押ししたという話があった。「幸福の科学」は創価学会への対抗心から選挙ではもともと自民党を応援していて、安倍政権の時期に関係があったことはよく知られている。最近では、千葉県の森田健作知事が、知事選で「幸福の科学」から支援を受けていたことを明らかにしたそうだが、これは以前から公然たる話なので驚くには値しない。

それより気になったのは同じFACTAの08年11月の記事である。

この時は教祖である大川隆法自身の言葉として「妻との間で布教方針をめぐる対立があり教団内に混乱を招いている……、私は布教活動に命を投げ打つ決意だが、妻はそれに反対している……」とか、幹部の言葉として「先生は大川先生ただ一人」などというものがあったので、教祖夫人の降格は文字どうりマイナスなイメージだった。

Stt0905251709008n1 しかし25日、都内のホテルで行われた記者会見の際、左の産経新聞に載っている写真のように、饗庭直道(あえばじきどう)とかいう、イケメンだがすこぶる読み難い名前の党首(42)の横に立つ党首代行は大川氏の妻であるきょう子氏だった。この写真を見ると、去年の「教祖夫人降格」劇もこうして新政党の布陣を立てるための準備だったのだろうかと思えてしまう。

この大川きょう子という人は、教団の「女神」として大川氏に次ぐ信仰の対象だったらしい。65年生まれ。東大文学部在学中に入会し、卒業と同時に大川氏と結婚、5人の子宝に恵まれた。FACTAの記事によれば、降格前までは夫人単独の講演も行い著作物も増えていたとある。大川氏に次ぐ権限を握り、教団職員の人事などにも影響力を及ぼしていたとも。

大川隆法自身はこの政党に直接顔を出していないが、もともと何ごとにおいてもそういった姿勢で団体を運営してきたと言う。教祖は直接口を出さないことで、何かあった場合の責任を幹部や末端信者にかぶせるということか。そこを考えると、夫人を党首代行とすることで、むしろ影で教祖が引っ張りやすい組織にしているのかもしれない。教祖とのパイプ役として、きょう子夫人が、これからこの「幸福実現党」の影のリーダーになっていくのかもしれない。

「幸福の科学」は″人間にとってほんとうの幸福とは何か″というテーマ を考えていく人びとの集いだと、会の出版物には書かれている。よく電車の広告に、教祖の本がベストセラーになっているなどと書いてあるが、会員になるのに本を10冊読まなければならないとか、 新しい本が出版されるたびに会員は半ば強制的に20冊30冊と買わされるというヤラセ状態だそうで、 教祖の本が次々とベストセラー入りして当り前なのである。

買われた本の印税は莫大な額になるだろう。ある方の書いているブログによれば、「幸福の科学」の経費に本の印税は組み込まれていないという。印税はすべて教祖個人の収入になる仕組みだそうだ。会の運営費が不足して局長が 先生の印税を会に入れてもらえないかと大川教祖に頼んだら、猛烈に怒られたという話まであって、笑うしかない。しかしこの話などは、某左翼政党の「赤い貴族」のお方の話と同じなので、宗教団体だけの話ではない。

左翼政党も半ば宗教化しているので大差はないが、「幸福実現党」のように明確に宗教団体を母体とする政党は、自身の支持基盤の思想や宗教観を実現するための政党でしかない。マックス・ウェーバーの言う「世界観政党」にならざる得ないのだ。現代の政党は政治哲学をもって理想を追求するより、支持基盤の利害の代弁者とならざる得ないが、特に宗教団体が作る政党は、自分達の宗派内部の利害を代弁するだけの、局所的なポピュリズムになる傾向が強い。「人間にとってほんとうの幸福」などと言ってみたところで、非信者は「人間」のうちに数えてもらえないのがオチだろう。

また、言葉の上では美しい理想を立てたところで、宗教政党は左翼政党よりもある意味利害への執着が強く、その分政権参加意欲が高いので、与党化すれば当初の理想との矛盾が生じ、末端信者の不信を招くことも多い。実際今の公明党はそうなっている。

まあ今後どうなっていくのか、単なる笑い話で終わるのか、そうでもないのかはこれからだが、これまで創価学会への対立軸から自民党を応援してきた「幸福の科学」が独自政党を立てたのだから、信者の支持をあてにしてきた自民の議員は困ったことになる。また地方で公明党候補が強いところには、集中的に力を注いで自候補を擁立してくるだろうから、ある面我々のような無宗教な元マルクス信者には面白いネタになってくるだろう。

 

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