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2014-10-13

「憲法9条にノーベル平和賞を」とか言う話ってどーよ?

最近、地域に住む共産党員の知り合いが「憲法9条がノーベル平和賞を取れなくて大変残念でした」とのたまうのに出くわした。大学時代の同じく党員の知り合いも同じ事を言う。私は何も知らなかったので「はて何の話でっか?」と答えるしか無かった。

買い物帰りに嫁にその話をしたら、とたんに「ハア何それ??プーッ!(≧∇≦)」と吹き出す。夫婦ともに共産党員を辞めて早10ウン年、あの手の人たちとはもうずいぶん感覚が違ってしまったようで、とにかく言ってることが理解できない。なんだか勝手に盛り上がって勝手に盛り下がってるのにはとっても違和感。

いろいろ人に聞いてみると、共産党系だけでなく社民党の福島瑞穂なども「憲法9条が受賞しますように!」とツイートしてたらしい。で、ずーと想い出したらそう言えば以前毎日系のニュース番組かなんかで「神奈川の主婦の何とかさんとかが思いついてノルウェーのノーベル委員会へ推薦し、共感の輪が広がっています。署名運動もやってます」的なニュースをやってた覚えがあった。そこでネットで少し調べてみたら、どうもこの神奈川の主婦の何とかさんは活動家らしい。ウラの顔隠していかにも素朴な市民運動に見せるって手はよく使われる。どうせそんなことだろうと思ってたけど。

で、そもそもノーベル賞って人物とか団体とかに与えるもんでしょ。「憲法9条」はもらえんでしょ?っていうのがこの話のとりあえずの違和感だったわけだ。案の定この署名運動はノーベル委員会からその点を指摘されたそうで、結局受理対象者は「日本国民」としたとか?「日本国民」ってえらい漠然とした話やなー...でまた笑えた。もし右翼が聞いたら、そこは違うやろ、日本の憲法作ったのはもともとGHQだから受賞したらGHQがもらわなあかん!アホか!みたいな妙なツッコミ入れられそうです。

このノーベル平和賞候補の推薦というのは、数名の学者の団体とかのバックがあれば割と簡単にできるらしく、しかもノーベル委員会はとりあえずは受理してくれるらしい。共産党員とかが「受理されたんだって!すごーい!」って言ってたけど、よほどのことがないかぎりノーベル委員会は拒絶はしないので、受理と言っても事務的な返事にすぎないでしょう。この推薦の敷居が低いということから審査対象のノミネート数は当然膨らむわけで、ロイターのニュースを見ると今回過去最高の278個人・団体が推薦されているとか。それにしてもローマ法王フランシスコはまだしも、プーチンとかエドワード・スノーデンとか、政治的思惑丸出しかつ諸派まぜこぜ状態。こんな中にノミネートされただけでは何か価値があるんだろうか?

社民党が落選について書いている『「憲法9条を保持する日本国民」のノーベル平和賞落選について』。ここに書いてあるノルウェーの民間研究機関・オスロ国際平和研究所というのが「憲法9条を保持する日本国民」を最有力候補としていたと言う。だが、予想をしていたそこのハルプビケン所長というのは受賞者の事前予想家として知られているらしいが、いままで過去10年間に的中したのは2007年のゴア元米副大統領だけ。別にこのオスロ国際平和研究所というのがノーベル委員会から超有力なウラ情報をもらってるわけではなく、単なる予想屋だそうだ。何も知らないとノルウェーと書いてあるのでノーベル委員会の関連組織かと思って信じてしまう。

というかノーベル賞の選考で誰それが有力かというのは、マスコミは必ず予想合戦をしているけど、肝心のノーベル委員会が「誰それと他数名に絞られました」なんて事前発表などするのを一度も聞いたことがない。グラミー賞のノミネートとは全く違うのである。うざいハルキストが毎回騒いでいる村上春樹だって、例えば「今回は最後に残った3人のうちの一人です〜」とか選考委員会がコメントしたことなんて無いはずです。だから「憲法9条にノーベル平和賞を」が有力候補でした、でも惜しくも受賞できませんでしたって話は、感心もってた一部左翼が騒いでたノイジー・マイノリティーにすぎなかったんじゃないですか?

だから政治力学に敏感な佐藤優のような人はこう言う。

「インテリジェンスの教室」佐藤優さんに質問

【佐藤優さんの回答】 この申請をした人たちは、まさに安倍政権を牽制するためにノーベル平和賞を利用しようと考えているのでしょう。このような外圧を用いて、自分たちが正しいと考える政治的主張を実現するという手法を私は好みません。

選考委員会があからさまに言わないのでわかりにくいけど、ノーベル平和賞というのは委員会の政治的な意見を反映させているんだろうってことはいつも何となく感じます。佐藤栄作やオバマの受賞みたいに、それが外から見るとどこかピントがずれているように見えたりすることもある。なんで今更な欧州連合なんてのもありました。でも逆に、アウンサンスーチーさんや、投獄中の身であったのに2010年に中国在住の中国人として初の受賞者となった劉暁波氏の例など、タイムリーで画期的なこともある。今回パキスタンのマララ・ユスフザイさんとインドのカイラシュ・サティアティさんが受賞したのも、女性や子供たちが抑圧されている国家で全ての人の教育を受ける権利を訴えてきたという共通項もさることながら、過去に長年紛争してきたパキスタンとインドから一人ずつ選んでいるということも選考委員会の隠されたメッセージに思えます。

今回の2人の受賞は素直に評価すればいいと思います。一部日本人のノイジー・マイノリティーな運動なんてどうでもよいです。劉暁波氏の例にもあるように、抑圧的な国家で反政府的とみなされている人物や紛争当事国の社会運動家に突然平和賞が授与されることは過去にもよくありました。ウラを返せばノーベル平和賞を誰かが取る国は平和がなくて人権が守られていない現状があるからこその場合があります。そこから考えると、未来にもし「憲法9条を保持する日本国民」がノーベル平和賞を取ることになった状況が来るとしたらどんな時代でしょうか。例えばスコットランドの影響で沖縄で住民投票が行われて、ついに沖縄が日本から独立、そして日本政府と米軍が沖縄から撤退した翌日に、尖閣をとりあえず奪った中国人民解放軍がチベットやウイグルを占領したのと同じ論理で「解放してあげちゃう〜」と言って空母で沖縄にやってきた時代でしょうか?

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