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2017-10-22

有効求人倍率が今や1.5倍はごまかしなのか?

若い世代で自民党の支持率が高い。今まで若い人たちの投票率は、年配者に比べて低いので、そこが今回どうなるのかによって結果に大きく影響すると言われている。

自分の子供も今年大学卒業である。思ったより早く内定が決まり、息子から同級生などの状況を聞くとやはり売り手市場の就職であるのは本当らしい。子供が中学生ぐらいの頃は、大学生の就職活動はほんとに大変で、ニュースなどで見ていても可哀想だった。

今の若者たちが思想的なポリシーを持って保守を支持しているとはとても考えにくく、むしろ民主党のころに比べれば就職とか安倍政権のほうがずっとましだから、といった消去法の支持であろう。しかし現実の切羽詰まった問題で選んだ支持だということは大きいと思う。

東京からの帰り、昨日の秋葉原での首相の衆院選ラスト演説を動画で見た。安倍晋三コールに若い声は多かったように聞いた。自民党が用意したサクラだけでは、あそこまで盛り上がることは無いだろう。都議選の時とは大違いである。むしろあの都議選のときのマスコミの偏向報道に憤りを覚えた人たちもかなり集まったのではなかろうか。加計学園に関する偏向報道もあり、若い人ほど皆ネットでことの裏側を知っている。判官贔屓で枝野の立憲民主党の支持がのびているというが、昨日の秋葉原は、首相に対してもある種の判官贔屓が起きているのを表しているように思えた。その証拠に例のしばき隊はもはや影が薄かった。

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アベノミクスによって有効求人倍率が今や1.5倍になっているそうだ。その点も、昨日私が演説を聞いた世耕経産相が強調していた。

TVの党首討論などでは、この自民党の主張についても、いや数字的なごまかしだといった野党からの批判が氾濫している。実際のところどうなのか。会社四季報のサイトを読んでみたので自分なりに要約してみようと思う。(https://shikiho.jp/tk/news/print/0/161993

有効求人倍率とは、有効求職者数に対する有効求人数の割合。景気と連動する数値なので、有効求人倍率が上がれば景気も上向きと考えていいと言われている。算出方法は単純で、有効求人数を有効求職者数で割った数値。比なので、1を上回れば企業の求人が多く、下回れば求職者が多い、つまり職に付けない人が多いことを示す。

8月現在で約1.5倍。1月は約1.4であったから今年に入ってからも上昇傾向にある。一方、総務省統計局が発表している失業率も17年1月は3.0%。95年以来、約22年ぶりの低水準だそうだ。

有効求人倍率1.5は、91年7月以来約25年半ぶりの高水準である。最近の党首討論などでよく首相が強調しているようにこの数字は事実。現在の雇用情勢はバブル期並みまで改善しているという言い方は、数字的には間違ってはいない。

91年はバブル崩壊が始まった年だったが、数値的にはバブル経済の余韻が残っていた時期で、これ以降有効求人倍率は下降傾向に向かっていく。バブル崩壊後は、05~07年に一時1.0を回復したが、最高でも1.08倍。しかも短期的にしか維持できなかった。リーマンショック後の09年8月には0.42倍まで落ち込み、バブル崩壊後の最低を記録した。

有効求人倍率の最低値0.42倍という時代、そこから出発した民主党政権というのも何とも不幸であったとは思う。ただ、2009年9月から2012年12月までの約3年間の民主党政権時代、こと経済に関しては無策だったのではないだろうか。政権交代に寄せた国民の期待はずっと裏切られ続けた。

もちろんこの時期の有効求人倍率がずっと低迷していたわけではなく、ゆるやかな回復の時期も見られた。しかしリーマンショックのような激震の後には景気循環によって必ず一定の戻しがあるので、これを民主党政権の成果と言うのは無理があるし、また成果と言えるほどの数値でもなかった。

回復傾向が鮮明となったのは、アベノミクスが事実上始まった13年以降。13年11月に6年ぶりの1.0倍回復、14年5月には06年の最高値1.08倍を上回り約22年ぶりの高水準となった。その後は記録更新が続き現在の25年半ぶりの高水準に達している。

今回の衆院選でも、野党は口をそろえて「有効求人倍率は見かけ上の数字ほど改善していない。これを成果と呼ぶのはアベノミクス失敗のごまかしだ!」と言う。そして候補者の演説では畳み掛けるように「皆さん景気が良くなったという実感はありますか??無いでしょう!」と訴える。しかしそもそも、経済政策の結果としての景気が良くなった実感などというものは、そんなにすぐ感じるものなのだろうか?

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「アベノミクスで有効求人倍率が改善した」という点についていくつかの批判があるが、それを先のサイトからまとめる。

1つは「非正規雇用が増えたので見かけ上の有効求人倍率が上昇しているだけだ!」という批判である。

厚生労働省が発表している統計では、04年10月以降しか正社員の内訳を集計していないようなのでバブル期との単純な比較はできない。しかし統計開始以降では現在が最高水準であり、その傾向は今も続いている。したがって左派政党が言うような「正社員は実は減っている」というのはフェイクである。

また2つめに「雇用が改善しているのは大都市だけだ!」という批判もある。

しかし90、91年のようなバブルのピーク期でも、北海道、青森等6道県は一度も1.0倍に達することがなかった。一番数値の悪い沖縄などは最高月でも0.5倍だった。

ところが現在は、47都道府県すべてで1.0倍を上回っている。この点は首相も党首討論などで強調していることだ。したがって野党の言うような雇用の地域間格差はアベノミクスでさらに広がったというのも数字的にはデマと言っていいだろう。

そして3つめの次の批判が一番多く言われていることだ。聞くとついそうかもと思いがちである。つまり「少子高齢化で労働力人口が減っており、有効求人倍率の計算式の分母である有効求職者数が減っているのだから、数値が上がるのは実態のない見せかけである」という批判だ。

厚労省の労働力調査によれば、バブル期の有効求人倍率がピークだった91年、労働力人口は約6505万人。対して2016年は6673万人、2.6%増加している。たしかに少子高齢化の影響で労働力人口は99年をピークに減少に転じている。しかしバブルの末期より現在のほうが多いのだ。特に 求職者数で見ると、91年頃は約128万人、今年1月は約183万6000人と約43%増加している。また求人件数も91年当時と比べて43%増加している。

労働力人口減少の影響で有効求人倍率が見かけ上あがっただけだという批判は事実ではないようだ。

たしかに労働力人口の減少は今後も続くし、長期的には有効求人倍率に影響するだろうが、人口構成の変化は数年単位で徐々に進行するものなので、景気動向によって毎月変動する有効求人倍率の趨勢や水準に直接影響を及ぼすわけではなく、有効求職者数の変化と労働力人口の変化を短絡的に混同すべきではないというのが結論のようだ。この混同に3つめの誤解が始まっているという見方は、世耕経産相もネット上で指摘していた。

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