« 「赤旗新聞」創刊90年とかいうどうでもいい話から、マスコミとか、その「赤旗」についてとか雑談してみたりする(3) | トップページ | 財務省の文書改竄が不可解 »

2018-02-03

「赤旗新聞」創刊90年とかいうどうでもいい話から、マスコミとか、その「赤旗」についてとか雑談してみたりする(4)

昔「赤旗」の拡大活動をしていた時、妙に話を聞いてくれるおばさんが居た。熱心かつ丁寧で、玄関で立ち話も何だからと応接室まで上がらせてもらって聞いてくれた。こっちは職場の党員上司と2人組。机に「赤旗」の紙面を広げて調子に乗って話した。

「この記事を見てください。今アメリカが世界の様々な場所で小規模な紛争に加担しています。その数たるや驚くべき数字です。日本の政府もそんなアメリカに無批判に追随し、このままでは自衛隊はそんなアメリカの利権戦争に加担させられる可能性があります。でもこういったことは一般の新聞やTVではほとんど報道されませんよね。こんな時代だからこそ「赤旗」と共産党が必要です。」


.....とそんな感じで私と上司は「赤旗」を前に熱く語った。おばさんも一見熱心に「ほーー、そうなのーー」と聞いてくれたのだが。

当然その直後「赤旗」購読をぜひ! と呼びかけようと流れを持っていきかけたその時、おばさんがこう言った。

おたくらの話はよくわかったわよ。勉強にもなったし関心ももちましたよ。けど、おたくらは結局何がしたいの?新聞取ってほしいんだったら、そんなもって回った話はどうでもいいから、その新聞取ってくださいって言えばいいのに......。まあどっちにしろ、うちはその新聞はいりません。今日は帰ってくださいね。そんな結論を、やさしく丁寧に、特に不快感もなくニッコリと言われた。


実際こういう話はごくごく日常であった。党組織へこの手の報告を持ち帰ると「話の持っていき方が悪かったかも」「工夫が無かったかも」的な指摘になる。そして一方では「それだけ話を聞いてくれたんだったら、そのおばさんは脈があるな。時間をあけてころあいを見てもう一回挑戦してこい!」とか言われて、たいていそんな話になる。

党員というのは、マイナスに見える出来事の中にも、一抹の希望的側面を無理やり見出すのである(良く言えば今で言うプラス思考)。そういう思考回路を共産党的には「弁証法的」と呼ぶ。「見た目の現象の奥に別の側面を見て」「次に発展するだろうものごとの契機を読むこと」といった思考回路だろうか(たかが「赤旗」拡大の総括でヘーゲルだのマルクスだのと大げさなw)。
また、さらに諦めずに再度おばさんに「赤旗」購読を勧めに行くことを「不屈の党員魂」と呼ぶ。「赤旗」の党生活欄にはこうした、諦めない党員の「不屈の党員魂」物語が毎日載っている。一般読者が読んで楽しいはずがない。

........ってこう書いてて思わず懐かしくなった。と同時に、私もそれなりにたくさん拡大行動をしていたのに、なぜその日のそのおばさんとの会話だけが妙に記憶に残っているのか不思議になった。


熱心に話を聞いてくれたその方の姿勢と、「おたくらは結局何がしたいの?」という最後の冷めた言葉のギャップが、ものすごーーく印象的だったのである。きっと支部で言われたような、何事の中にも一抹の希望的側面を無理やり見出す「弁証法的思考」とは真逆の、そしてごくごくふっつーーの真実を、そのおばさんに見たからではないだろうか。

要は共産党や「赤旗」に興味のないごく一般の人たちにとって、私達が一生懸命したような世界情勢や政治の話と、「赤旗」を購読すると言う行為は、共産党員が思っているのとは逆に、全く結びつかない話なのだ。志位委員長が毎度力説しているように、党員が今の政治について感じている怒りや願いを、人々にほんとに心をこめて熱心に話せばきっと分かってくれる、共産党はそう力説して党員に「赤旗」拡大をさせる。それは組織なりに、一生懸命党員を励ましているつもりなのである。

しかし、家を訪ねてきた党員の話を聞いて感動して「赤旗」を取ってくれる、確かにそんな奇特な人もいるだろうが、実際の比率的にはごくごくわずかだ。「赤旗」の党員欄や読者欄は、そんな奇特な人たちの天然記念物的な記事だけを厳選してお届けしているフェイクニュースにすぎない。

あの時のおばさんのように多くの人たちは、「あーありがとうねー、熱心に話してくれて。勉強になったわ。あ、でも新聞まではけっこうです。」ただそれだけのことである。党員の話への感動と「赤旗」購読という2つが、ひっくり返っても自然に結びつくことは無いのである。要は「もったいないから〜、読売新聞やめちゃおっか〜」という、先月の我が家の判断とさして変わらんのであるw

こういう私のような、大衆の現実の壁にぶつかって簡単に諦めてしまう人間を、共産党的には「敗北主義者」と呼ぶ。先ほどの「不屈の党員魂」の反対語である。しかしその「敗北主義者」のほうがより目の前の現実をリアルに把握していると感じて、自分から進んで「敗北主義者」になって早数十年、今では党員であったころより多少は頭が柔軟になった自分を感じている。

あーよかったー「敗北主義者」でヽ(´▽`)/ ...といった感じである。




« 「赤旗新聞」創刊90年とかいうどうでもいい話から、マスコミとか、その「赤旗」についてとか雑談してみたりする(3) | トップページ | 財務省の文書改竄が不可解 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/120253/66354118

この記事へのトラックバック一覧です: 「赤旗新聞」創刊90年とかいうどうでもいい話から、マスコミとか、その「赤旗」についてとか雑談してみたりする(4):

« 「赤旗新聞」創刊90年とかいうどうでもいい話から、マスコミとか、その「赤旗」についてとか雑談してみたりする(3) | トップページ | 財務省の文書改竄が不可解 »

aBowman

別荘はこちら

  • Marbles2
    音楽、美術、映画、本など趣味的なページはここに移転しました。考えるのが面倒だったので、タイトルは単に2です。

ウェブページ

2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

mail

  • 82pkdick@gmail.com

最近のトラックバック

無料ブログはココログ